「本を売る」=「人のつながり」

先日、奈良の図書情報館で行われた「本と旅するクリスマスマーケット」が終了しました。

ここでも多くの方々との出会いがあり、あたたかく迎え入れていただいたことに

感謝したいと思います。

そして、このイベントに参加の機会を与えていただいた方々にも感謝申し上げます。

 

ここ最近よく考えることは、

「どのようにして読者に本を届けるか」と「人が集まる場づくりをどうするか」ということ。

これは別々のようでおそらく「=」でもあると思います。

ブログでも何度か書かせていただきましたが、こういったイベントに参加する度に

この2つの事について、いろいろと考えてしまうわけです。

 

自分たちで作ったものを自分たちで売るという単純明快なサイクルをより良く回すことが大事だと思う。

それは決して回転率があがれば良いというわけではありません。

このサイクルの中で重要なのは売ることだけではなく、その活動の中で生まれてくる「人とのつながり」なのです。

 

本を売る活動を通していろいろな方々と話をする機会が増え、つながりが出来てきます。

その関係性の中でアイディアが生まれたり、さらに活動の幅を広げるきっかけを与えてくれるかもしれない。

それが、本づくりの方にまで良い影響をあたえてくれたら有難いわけですよね。

 

これに気付かないといけないし、意識しないといけないと自分では思っています。

とても重要なことです。

 

だからこそ、自分で売るというサイクルは必要ですし、

そういった場、人の集まる場をつくることが重要だと思うわけです。

 

最近では「ZINE」が賑わいをみせています。

その要因の一つに、印刷技術の進歩とそれに伴うコストダウンがあると僕は思っていました。

自分の考えや伝えたいことを手軽に表現できる。

 

確かにZINEはその欲求を満たしてくれる最適なツールだと思いますが、

大きな盛り上がりを見せるのは別の理由があるのでないかと思います。

 

それはZINEという媒体を通して、人のつながりを求めているのではないかと思うのです。

ZINEを提供する場へ参加して、そこで人間関係を形成していく。

やはり「場」というものが求められるわけですね。

 

別に考察をしたいわけではないのですが、自社の小雑誌『アンパサンド』を直販にしたい理由がそれなのです。

流通にのせてしまえば楽なのですが、

直販だと直接お店と話すことになるし、自分たちで売りにいかないといけない。

つまりは届ける行為が人とのつながりを生んで、さらに活動や思考の幅を広げてくれる。

 

この労力は手間ではなく、価値のある行為だと僕は思っています。

 

自社の小雑誌『アンパサンド』を直接取引することでどうなるかはわかりませんが、

試験的にもそうしようと思います。

それほど深いことは考えておりません。

いろいろなことを試していければと思います。

 

まあ、あまり偉そうなことは言えませんが、そんなことを思う今日この頃です。